みんなフィルムでも写真撮ろうぜ

京セラがCONTAX事業から撤退しNikonが縮小しコニカミノルタが撤退しブロニカの中判事業も終了し、フィルムカメラは市場からもデジタルに取って代わられた。これはもう観測的には事実だろう。キヤノンさんはまだ発表してないけど今後市場を独占だぜ! と見るか、やっぱ縮小しよーと思うか。

時代の変化なのは認めます。特にフィルムカメラ業界にもうそんなに$も落としていない一消費者として、変化を受け入れなければいけないことも意識しています。でも、ファインダーで対象を狙い、画角を決め、露出に応じて絞りとシャッター速度を選び、シャッターを押すことでミラーが跳ね上がり、シャッター幕が開き、絞りを経由して装填されたフィルムに像が入り込むことで、フィルム表面でRGBの感光色素のおのおのの層に吹き付けられた臭化銀が還元されることで銀となり、補色が生成され、シャッターが閉じ、フィルムを巻き上げて完了する一連の撮影プロセス。そしてフィルムを現像に出すまで出来がわからず、数時間~数日待ってやっと見る時の緊張感。これが撮影という儀式だろうと思うのですよ。それがAEでテキトーに、もしくは固定的に決められた露出で、荷電結合素子(CCD)に光が入り込み、個々のフォトダイオードから光電効果で電荷が取り出され、その電荷を増幅して数値化した後にメモリに保存し、このあと数瞬でノイズを除去してCFカードにファイル名を添付して保存し、カメラ内のOSを操作して…えーとはしょってTFT液晶なんかでプレビューしちゃえたりしていらなかったら捨てちゃうなんてデジカメのプロセスに置換されるのはちょっと無理があるのですよてか全然別ですよ! お子さまに説明できませんよ! お子さまにとって「撮影のポーズ」といったら最近じゃケータイを縦に構えた写メポーズになっちゃうくらいですよ!(ここまで一息。てか撮影の原理ってこまっかく話そうとすると深いな…)

…ハァハァ。

そうか、どうも俺は漢の買い物のひとつであるフィルムカメラが減ってしまうことが哀しいのかもしれない。

(ほか、漢の買い物の例:自転車、自作PC、楽器、スポーツカー、アウトドア製品、モデルガン、時計など、ぜったいヨメに怒られそうなガジェット類。つうか MONO MAGAZINE 的買い物)
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