(*)問題−来たれ磁世紀−


さあ、今回の発明ははっきり言って特許モンだと確信。なんでこんなに有用なアイデアを二年間も眠らせておいたのか自分でも不思議! ってくらいだ。つうか、さっさと明文化して弁理士さんに頼んで速攻特許庁に提出とかしていればよかったんだけど、単にそんな仕組みを知らなかったのと、やる気がなかったんでしょう。

んでですね、日々の生活に直結した行為だってのに、テクノロジーの介在しない分野ってあるじゃないですか。俺はどうもテクノロジーが介在してくれないと人類の進化もまだまだだな、と思うんですが、その最たる分野がトイレそして排泄行為なのではないのか! ってのがこの文章の趣旨です。

ウオッシュレットってあるじゃないですか。アレはどうもやる気のないプロダクツじゃないですかね。どうもこう、狙いはわかるし、家畜人ヤプーでも同様の概念のヤプーが出てくるから、古くからあるもんなんだと思いますが、「そんな洗浄性能じゃテッポウウオを飼い慣らした方がまだまし?」って思うくらい、工夫が足りません。

例えば、こないだある人から聞いた標語で、「ウオッシュレットの吹き出し位置を変えないのが、思いやりの第一歩」ってのがあるんですが、(なるほど!)と合点する反面、(そんくらい製造側でどうにかなんないの?)と思うわけです。

そんじゃ、超画期的でおそらく世界でもこの方式が席巻するヨ! ってなくらいのアイデアについて触れていきましょう。

さっきの標語にもあるように、多くの利用者を抱えるウオッシュレットにおいては、ウオッシュレットのパラメータ、噴出角度、水温、水圧など、己にとってベストなセッティングになっている可能性は極めて低いため、座るたびに、あれこれつまみをいじる必要が生じます。そして無駄な部位に温水がかかるため、余計な紙を消費することになり、地球にちっとも優しくありません。それに、「洗い切れたのかナ?」とか、「乾ききったのかナ?」と不安が残るのでいつまでも洗わないと! 乾かさナイト(騎士)! という問題もあります。

これら問題を一手に解決する手段として、「(*)学習型 AI ウオッシュレット」を提案してみたいのです。んで、実際に露出してくる部位を、あえてここでは(*)と書きます。生々しいから。

個人によって異なる座り位置、(*)の位置を、便座が具備するカメラと AI によって学習し、個人を特定しながら水圧、水温、噴出角度を自動的に調整し、キレイになるまで面倒みます、ってな便器が登場したら大変なはずですよ。もちろん、個人の判定には、便器に備わっているカメラが補足する(*)画像そのものを使うわけです。

これで個人の認定はできました。しかし、これだけでは「完全に洗浄できたかどうか」というのがわからんちんなので、「俺の(*)がキレイな状態」を教え込んであげる必要があるわけです。そのためには、一回風呂上がりの超完璧にキレイな状態で便座に腰掛け、「これが俺のベストなのです!」と教え込むわけです。そうすると便器の AI はちゃんと記憶する、と。

もちろん、オフィスのように多くの便器がある場合には、「(*)記憶サーバ」のようなのを設置して、一元的にユーザーデータを記憶しておきますし、他の便器でも利用可能なように、(*)情報をスマートメディア等に記憶させて移動することもできるのです。

で、このアイデアを考えていて、一番楽しかったのは、その実験風景ですね。一心不乱にカメラの画像をのぞき込む研究員たちが、「いや、ここのパターンが似通っていて…」とか「この汚れは体毛なのかどうか認知しにくい…」とかやっているわけです。オモロくない訳がない! これはぜひ参加したい!

なんつってもね、個人用プロファイル登録みたいな機能はすでに実装されているかもしれません。「お父さんボタン」とか「ボクボタン」とかあって、一発プロファイル呼び出しが可能な感じで。そうなると便器も一種の情報家電だな。まさに。


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